こちらも「つくば科学万博」の会場で配っていたようですが、内容的にあまり堂々と配ることはできなかったようで・・・・。
というのも、この中に登場するソ連の最高指導者が「コンスタンチン・チェルネンコ」なのです。
ながらく続いたブレジネフ政権のもと、ソ連は軍事力こそ増強させますが、経済の停滞は深刻なものでした。そこで当時、KGB議長だったユーリー・アンドロポフが改革派のリーダーとして就任するものの、持病が悪化して、わずか1年3ヶ月の任期でこの世を去ってしまいます。
その次に登場したのがチェルネンコでした。
改革派であるスタブロポリの連中が、ドニエプル・マフィアと陰口を叩く、ブレジネフ系列の人物で、保守派としては巻き返しのチャンスだったはずです。
しかし、この人、「改革にブレーキこそかけなかったが、ペダルに足を乗せられないほど衰えた老人」と評される有り様。任期はたったの11ヶ月で、1年もちませんでした。
死去したのは1985年3月10日ですから、「ソ連と日本」の発行時期ともろに重なります。いまさらページの差し替えはできず、回収もできなかったようです。
それにしても、この肖像写真・・・・・・もうちょっとマシなのはなかったのか? いや、そもそも写真なのか、レタッチ過剰なのか、イラストなのか、それすら、よくわかりません。ちなみにこの人、社会主義労働英雄を3度も授章してるのに金星勲章はひとつもないあたり、微妙なポジションがなんとなく想像できたり。
とはいうものの、パンフレット自体は紙質もよく、印刷もきれいです。記事は政治・経済・芸術・文化、民間交流など日本との関係をメインにすえていますが、割愛。
以下、目についたグラビアを、とりとめもなく紹介してみます。
北極海での資源開発。氷に閉ざされた採掘リグってのは不思議な眺めです。
高い所はイヤ。一方、シベリアの金の採掘現場の写真というのも珍しいです。シベリア→金→マガダン→ラーゲリって連想は・・・自然ですよねぇ?
広大なレナ河。行き来してる船の大きさから見ても、かなり大きな河川であることがわかります。核物理学研究所の円形の部屋は、粒子加速器かなにかの設備と関係があるのでしょうか。なかなかSFチックでカッコいいです。
ピオネールのサマーキャンプ!
ショートパンツにツインテールの女の子がポイント高いです!
というか浴衣の着付け、誰かもう少しなんとかしてあげられなかったのかなぁ。
日本人の女の子がかわいそうですぞ。
でわでわ~。