ミンダナオ会さまの艦船模型展示会です。
開催日の2月15・16日は大雪の影響で東京のみならず、関東の広い範囲で大変なことになっていましたが、そんな天候にもめげず、スタッフの人たちが準備を整え、大勢の人が訪れていました。今回のテーマは英国の艦船。
まずはホレイショー・ネルソン提督のコーナーから。
座乗していた戦艦ヴィクトリーは記念艦としてドライドックに保存されていますが、第一海軍卿旗艦として、今なお現役です。
1805年に起きた「トラファルガーの海戦」です。
ナポレオン戦争最大の海戦で、ジオラマではフランス・スペイン連合艦隊(左)の隊列を分断すべく、
二列縦隊で突撃する「ネルソン・タッチ」の瞬間が再現されています。
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19世紀に入ると蒸気機関が実用化され、動力船の時代がやってきます。 いやはや、こんなものまでキット化されてるんですなぁ。 そういえばガイコツだの人体模型だののプラモもありましたっけ。 あとゼンマイで走る落ち武者の生首とか・・・ありゃ意味が違うか。 |
帆船の時代が終わり、鉄の戦艦の時代です。 さすが陽の沈まぬ帝国。とんでもない物量です。 これは第一次世界大戦を中心にした展示。 |
イギリスとくれば筋金入りの海軍マニアの国です。 当然、ありとあらゆるものが模型になります。 これは1/48の水雷艇。このぐらいのスケールだとインテリア感覚ですね。 |
第二次世界大戦です。大艦巨砲主義の絶頂期にして終焉の時代です。 ちなみに会場には洋書・和書問わず、さまざまな文献や写真集も置いてあり、 自由に読むことができます。資料類の充実も英国海軍が一番ではないでしょうか。 |
英雄の名を冠した戦艦ネルソン。主砲の配置がなんとも独特で、 英国センスの面目躍如ですが、戦艦大和でも、この配置が検討されていました。 使い勝手はあまりよくなかったようですが、終戦まで奮戦しました。 |
プリンス・オブ・ウェールズ(POW)です。 大日本帝国海軍の航空攻撃によって撃沈されてしまいました。 キットは1/350で、作り込まれた細部が見応え十分です。 |
当然レパルスも並んで展示されています。 POWと枕を並べて討ち死にしました。こちらも/1/350です。 老眼で1/700が作りにくくなったとは、ミンダナオ会の人の弁。 |
巡洋戦艦フッド。ドイツ戦艦ビスマルクの主砲斉射が直撃し、 ほとんど一瞬で轟沈した悲劇の戦艦です。生存者は1,419名中、たったの3名。 |
クィーン・エリザベス級戦艦パーラム。 地中海でドイツのUボートの攻撃を受けて沈没しました。 横転して凄まじい大爆発を起こす様子が記録されており、 YouYubeで見ることができます。動画のリンクはこちら。 |
さっきから派手にやられた戦艦ばかりを紹介してるみたいですが、他意はありません。 そもそも英国海軍は獰猛な戦術を好む面があり、戦果も損害も派手なことが多いのです。 その典型がナルヴィクの海戦。ノルウェーのフィヨルドに戦艦を突入させてドイツ海軍をフルボッコとか・・・。 四畳半のアパートでヘビー級ボクサーが殴りあうようなもんです。よくやりますわ。 |
精密なジオラマは今回も健在。なんか撮影しくじってピンポケなんで 白黒にして記録写真風にしてみました。 |
英国で沈没したフネとなると、一番有名なのは、やはりタイタニックでしょうか。 今回のテーマは「英国の艦船」で「英国の軍艦」ではないところがミソ。 民間船もちらほら展示されています。客船のキットが充実しているのもイギリスならでは。 |
イギリスを代表する客船といえば、やはりクィーン・エリザベス二世(QEⅡ)。 すでに新型に代替わりしていますが、乗ってみたかったのはこっちですよねぇ。 あえなくスクラップになるかと思いきや、まだ係留されていて 第2の人生をめぐる話もチラホラあるそうです。 |
V/STOL空母「インヴィンシブル」。フォークランド紛争に参加し、英国の勝利に貢献しました。 この戦争はハイテク兵器が激突した20世紀唯一の海戦です。 |
現代の英国海軍。戦略原潜のヴァンガードです。 スクリューをダクトで覆ったポンプジェット推進を採用しています。 あまりメジャーにならないあたり、効果の程は不明。 |
英国の艦船には当然「英連邦の艦船」も含まれます。 で、感心すると同時になかば呆れた哨戒艇の一群。 「どれも一緒やんか・・・」と思いますが、ここまでやるのがミンダナオ会なんですな。 |
英国王室の専用ヨット「ブリタニア」。クラシックな外観の美しい船です。 香港が中国に返還される時、王室関係者を乗せて九龍湾に浮かんでいました。 現在は退役してエジンパラに保存されており、一般公開されてるそうです。 |
展示目録を見て「なぬッ?!」となった一品。 ぶっちゃけ、最初はただのディスプレイ台にしか見えませんでしたよ。 一部でやたら有名な氷山空母「ハボクック」です。 |
進化論を書いたチャールズ・ダーウィンが乗っていたビーグル号。 キリスト教原理主義の敵みたいなもんでしょうか。 1/700のスケールで見ると本当に小さくて、よくこんな船で世界を巡ったと思います。 |
今回は「英国の艦船」と別に探査・調査船や測量艦などのミニコーナーも併設されていました。 これは日本の歴代砕氷船が勢ぞろいした図。現実には見られない光景ですが、 これはこれでワクワクしますね。他に「しんかい6500」なども展示されていました。 |
とりあえず、今回はこんなところです。
次回も来年の2月頃の開催で、テーマは大日本帝国海軍を予定しているそうです。
艦これブームだし、大勢の見学者で賑わうといいですね。
でわでわ~。
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