月面ナチスの地球侵攻作戦を描いたトンデモ映画です。
ナチスの残党が南極やら火星やらで、どーたらこーたらというネタは、ミリオタやオカルト好きなら一度は妄想するバカ話ですが、まさか本気で作る奴がいるとは思いませんでした。
いや、面白かったです。
手加減するということを知らないフィンランドのユーモア・センスに、クソ真面目なジャーマン・リアリズムのテイスト、そこに底意地の悪さで知られるオーストラリアが加わって、ナチス・ネタと来れば、無事に済むはずがないのです。(一部、筆者の偏見が混ざっております)
時は2018年、アメリカ大統領選挙のキャンペーンだけのために立案された月面着陸プロジェクトが頓挫するところからストーリーは始まります。そこで宇宙飛行士が見たものは、1945年に滅びたはずのナチス第三帝国。彼らは月の裏側に秘密基地を作り、逆襲の機会を虎視眈々と狙っていたのでした。
極悪非道のナチスが、ついにその牙をむく!
しかし、心配ご無用。地球にはこれまた残虐無比で・・・でも、近頃はちょっと落ち目のアメリカ合衆国がふんぞり返っていたのでした。
この映画に出てくる合衆国大統領は、アメリカのジリノフスキー、サラ・ペイリンがモデル。そのクズっぷりは、映画史に残る史上最低の人物です。他にもさまざまなキャラが登場しますが、マトモな奴がいねぇ。
そう、ナチスはバカだが、アメリカはウルトラ・バカ。国連にもロクな奴がいません。でも、ヒロインのレナーテ・リヒター(ユリア・ディーツェ)は、かわいいぞ。
もちろん、史実にもとづくナチス・ネタや、それ以外のパロディなども満載され、SF的なガジェットもてんこ盛り。決して潤沢な予算で作られているわけではないので、時折、チープな部分もありますが、ここまでやれば大したものです。というか、「その辺でやめておけ」とツッコミ入れたくなることも。
日本では9月公開。見る人を選ぶ映画であることは確かですが、こんな酔狂なブログにおいでくださる方々にはオススメです。あ、劇場へお越しの際は、是非とも茶色のシャツに黒いネクタイを・・・ゲフンゲフン!
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