世間ではすっかり正月気分も抜けましたが、この号の紹介が間に合えば、より新年の幕開けにふさわしいブログになったかもしれません。いや、去年のうちに1回余分に更新するだけでよかったはずなのですが。
でも、ロシアの旧正月(ユリウス暦)は1月14日だし、日本の旧正月も2月10日なんで、とりあえず改めまして、あけましておめでとうございます。
さて。表紙はモスクワで開催された日本産業総合展の様子。
三菱のパソコンはMSXの8ビット機種でしょうか。当時はココム(対共産圏輸出統制委員会)が、コンピュータの対ソ輸出を厳しく制限しており、16ビット以上の機種は輸出を許されませんでした。
この他にも会場ではヤマハの電子楽器やニッサンのフェアレディZ31、ソニーのビデオカメラとか、当時のモスクワ市民にはあまり縁がなさそうなモノがどっさり展示されていました。
当時のソ連の人々にとって、日本製品は憧れの的だったのですが、かといって、こうした見本市に誰もが自由に来ることはできなかったようです。
普通の一般市民に見えても、実際は当局から選ばれた、あるいは許可された人間だけが来場を許されていました。
西側との技術格差を広く実感されるのは好ましくないと思われていたからでしょうか。でも日本は比較的、優遇されている方で、なんでも「日本人は朝から晩まで働いているから、これだけのものを作りだせるのだ」という説明がしやすかったからなんだとか。
褒められてるんでしょうけど、素直に喜べない感じもしますな。
そんなわけで特集その1。
今回は年末号になるわけですが、新年の挨拶を兼ねています。今日のソ連邦は隔週発行なので、1月1日号の方が良さ気ですが、まぁ元日に読者の手元に届くわけもなく。
で、1987年は卯(うさぎ)年ということで、「おーい、待てぇ!」(Ну, Погоди! =ヌー、パガディー!)の作者であるヴィアチェスラフ・コチョーノチキンさんがわざわざ描き下ろしイラストと漫画を寄稿してくれてます。
でも・・・正直言って・・・微妙・・・・・・。
キモノ、ゲタ?、ツリ目、あと合掌って・・・。まぁ、日本人もロシア人を描く時はコサックダンス、ウォッカ、戦車ですから、偉そうなことは言えません。とはいえ、このゲタ・・・なんだか寿司に見えてくるなあ。
この「おーい、待てぇ!」は、ソ連で絶大な人気を誇るアニメです。
元々は児童向け雜誌「ゆかいな回転木馬」に掲載されていた漫画で、1969年にアニメ化されました。小さいけれど賢いウサギと大きいけど間抜けなオオカミの追いかけっこを描いた作品です。
最後は決まってオオカミがひどい目にあい、よれよれの姿になりながらウサギに呼びかけます。「おーい、待てぇ!」と。
当時のソ連でもキャラクターグッズが展開され、カレンダーやTシャツ、絵ハガキ、オモチャやバッジなどがあります。制作はメルヘンの家と呼ばれるアニメ・スタジオ「ソユーズムリトフィルム」。
かの国ではアニメーターも国家公務員なのであります(ドヤ)。
エピソード・ゼロとでも言うべきパイロット版。
こちらが正式な第1話。民警が無駄に正確だ・・・。
ロシア語タイトルで検索すれば、たくさんの動画を見ることができます。
特集その2は次回へ。
ではでわ~。
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